静音ラックのデモンストレーションは、通常ではお客さまのオフィスまでデモ機を持ち込んで実施します。ご都合によりオフィスが不可の場合や、遠方からの東京ご出張の際などは東京駅八重洲でのデモ会場を用意することが可能です。
お客さま先ご訪問でもよくありがちな会議室のサイズです。
ご都合に応じて策定します。遠慮なくご相談ください。
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大学・研究室の防音工事
騒音量91.5dB(A)のHPC計算機。壁とドアを隔てた隣室にも大きな音漏れがあり騒音対策のご依頼となりました。既存の壁とドアは防音工事として施工された痕跡が覗えますが残念ながら不十分。「防音の部材を取り付けました〜」的なよくあるパターンです。当社での現地調査で「ドアそのものの内部構造による透過騒音」「壁の合わせ目の隙間」が特に音漏れの原因であることを特定。また、マシン騒音は8k、10kの高周波が特に大きくその帯域にターゲットを持たせた騒音低減が必要であることを工事仕様書に盛り込みました。
そして施工結果は、隣室での暗騒音を37.1dB(A)まで減衰。高周波も大きく低減されて不快感は無くなりました。
防音工事は性能とコストの兼ね合いですからどこまでやるか(やらないか)が重要。狙った数値に正確に結果を出せるかどうかが腕の見せどころになります。今回の案件では設計想定値にわずか1.6dB(!)の超僅差となり、良好な結果を提供することができました。
音の目利き→結果コンプリートSi R&D
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動画での騒音体験を公開しました。
撮影場所は渋谷区宇田川町にある10平米程度の小さなオフィス。硬い壁に囲まれた反射音の多い悪条件の部屋です。静音ラックは設置される部屋の広さや環境によって感覚的評価が異なりますが、この動画では「これ以上悪い例はないだろう」を想定し、演出や脚色を一切排除した騒音体験としました。これでOKであれば実際の導入では必ずこれ以上の効果が期待できます。
録音レベルのAGC(自動録音)をオフにして正確な音量差を収録しています。コンシューマ向けのカメラや携帯では録音レベルが常に自動モードとなり、音量差が無くなってしまいますので注意が必要です。
正確な騒音低減を是非体感してください。
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一般的なオフィスでの騒音解決には静音ラックを用いて50dB(A)以下を目指します。 多くの場合でオフィスの暗騒音が40〜50dB(A)程度ですので、それと同等まで下げれば苦情は無くなります。
参考:http://www.si-rd.com/seihin/system4.2-10.htm
一方、大学などの研究室では60dB(A)程度までが容認される傾向にあります。
研究室で用いられるスパコンでは85dB超えの大音量マシンもあり、放熱性能への割り当ても重視する場合は最終的に60dB(A)前後の結果に至ります。オフィスよりも高い数値になりますが導入後のクレームは無く、ビフォーアフターでの落差がたいへん大きいので評価の声も多数いただいております。
この要求値の差異の理由は、研究室ではスパコン計算が活動の主目的そのもの(本業)であり、計算機のパフォーマンスが最優先されるからだと思われます。
静音の要求値は部屋の広さや距離などでも大きく異なりますが、このように業務や目的によっても違いが出ます。それらを総合的に考察し、高度な目的達成を目指す仕組みがSi R&Dにはあります。累計2000件を超える課題解決の実績と、絶対音感のような専門トレーニングで仕込んだ聴感判断も備えていますので、ぜひ当社の「得意技」をご利用ください。
大学、研究室の高度な案件にはSi R&D関田(セキタ)が専任担当させていただきます。どうぞよろしくお願いします。
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SX6018などの「前後エアフロー」+「スライドレールを用いた4ポストマウント」の機器では、以下2点に注意してラック内の最適エアフローを構築します。
1) マシンのエアフロー向き(オプションオーダーで変更できる場合有り)
2) スライドレールの向き(前後自在の場合と向き固定の場合有り)
ラック内では他の機器に合わせて「前面吸気背面排気」が鉄則です。ポートの向きや目視性、作業性を優先して放熱が軽視になってはNGです。最優先としてエアフローに合わせたマシンマウント方向が決まります。
そして、前面の吸気口が他の機器と同じ「ツライチ」になるようにレールを装着します。
<SX6018の例>
レールの前後が変えられずツライチに出来ないと前面パネルが奥のほうになり隙間が出来てショートサーキット(排気熱の再循環)を誘発してしまいます。
ポートや電源が前面に向いてしまう場合はホット側の配線口に向かって取り回しますが、エスアイ静音ラックではマウント最上段と最下段がウレタンパッキンとなっており、配線と密閉を両立させることが出来ます。配線のためにブランクパネルを取外すのはNG。
これらの手順でポートが後ろ向きになれば最も理想的ですが、上記2点とポート面の3条件が全て合致していることが必須になりますので難易度高。うまくいかないときはご相談ください。特別な対策方法があります。
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超高風量のHPCマシンが増加しています。GPUカードを8枚10枚と多量に搭載するスーパーハイエンド機も登場し、その騒音と放熱も性能に比例して拡大推移しています。
静音ラックとのマッチングでは、その増加した放熱に対する設計適合がたいへん重要です。各マシンの特徴に応じた専用仕様とすることで、相反する「騒音密閉」と「安全放熱」を高い次元で両立させます。
Si R&Dでは最大負荷時に要求される冷却風量をすでに実機実測データとして調査済み。従来の適合調査とは異なるスーパーハイエンド機専門の適合策定プログラムを用意しました。
完全なマシン適合で騒音と放熱をコンプリートいたします。
<従来機とは異なる特徴>
・マシン奥行きの拡大(→機種によりアングル後ろを実測済)
・放熱規模の大幅な増大(→実測データ保有)
・騒音量の増大(機種により測定済)
・前面パネルへの結線スペースと配線口(→マシンによる)
・排気速度と指向性の強さを妨げない背面クリアランス確保
(→特注ロングボディ策定)
・奥行き大型化に対する搬入条件への個別フルサポート
(→分割組立式など)
・200V運用(→200V向けACアダプターの提供)
・実測ビフォーアフター(ドア開→閉)
85.7→62.8dB(A)
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