Si R&D

株式会社エスアイの製品情報、技術情報などをご案内いたします。

静音・防音ラックの消音器

サイレンサーについてのお話です。

dBseries静音ラックの設計では、密閉・遮音したラックに放熱のための空気の通り道を設けてそこには騒音が漏れないようにサイレンサー(消音器)を装着しています。サイレンサー構造は膨張室型と呼ばれる形式で、dBseriesでは平成11年から採用して実績を上げています。

膨張室型サイレンサーは車・モーターサイクル等の排気管やレコーディングスタジオの換気にも使われていて各方面での研究・開発が行われていますが、パソコン、サーバー用に使用しているのはdBseriesが唯一であり、長年の研究開発で小型化、シンプル化、コストダウンなどを向上させています。

サイレンサーの内容積と長さに対する出入り口の断面積の比率は静音性と流路抵抗の兼ね合いですので、考え方としてはどの業界でも共通する基本テーマですが、モーターサイクル用をそのまま流用する等は出来ませんので、目的に合わせた設計が必要となります。

「内容積・長さは出来るだけ確保したい」VS「サイズはコンパクトにしたい」
「流路ポートの断面積は小さく静かにしたい」VS「流路抵抗は少なくしたい」

このあたりが大きなテーマで、静音ラックの場合では「オフィスが要求する静音数値」「サーバ冷却のための必要風量」が必須条件となります。

さらに生産性を高めるためにシンプル構成でコストを抑えるデザインにすることや、使用する部材、組み立て方法も考慮し製品が出来上がります。

多くの専門技術が集結して開発されるdBseries静音ラックは、サイレンサーひとつに着目しただけでも他社にはない独自のアドバンテージがあります。